法人の確定申告のための税額の計算

法人の確定申告に慣れていない方は、先に税額を一通り計算しておくのがいいと思います。

まず、税額を計算するときですが、1円単位までは使いません。国税通則法 第118条、第119条 に規定されているとおり、税額の計算の基となる課税標準は、1000円未満の端数を切り捨て、確定金額は、100円未満を切り捨てます。

控除などがない、最も単純な場合の各税額の計算は以下の通りです。

以下の計算の例では、税引前当期純利益は 9,876,543円、確定申告対象の前期の事業を営んだ月数は 9ヶ月 とします (普通は12ヶ月です。第1期や決算月を変更した場合などに12ヶ月に満たない月数になることがあります)。

  • 法人税

    別表1(1)に書き込みながら計算するとわかりやすいです。
    まず、「所得金額又は欠損金額 1」の欄には、損益計算書の税引前当期純利益の金額である「9,876,543」が入ります。

    中小企業者等の法人税率の特例 」を使うので、所得金額のうち年 600万円 (800 × 9/12) 以下の金額に対する法人税は 15% になります。
    別表1(1)の「(1)の金額又は800万円 × 9/12 相当額のうち少ない金額 30」の欄には、取得金額と600万円の少ない方の金額である、「6,000,000」が入ります。
    その下の「31」の欄には、「3,876,000」(9,876,543 – 6,000,000 = 3,876,543 で、1000円未満を切り捨てたもの)が入ります。
    「32」の欄には、「1」の欄の金額の1000円未満を切り捨てたものである「9,876,000」が入ります。

    右側の「34」の欄には、「900,000」(6,000,000 × 0.15) が入ります。
    「35」の欄には、「988,380」(3,876,000 × 0.255) が入ります。
    「法人税額 (34)+(35) 36」の欄には、「1,888,300」(900,000 + 988,380 = 1,888,380 で、100円未満を切り捨てたもの)が入ります。

    よって、法人税額は、1,888,300円となります。

  • 復興特別法人税

    課税標準は、法人税額の1000円未満を切り捨てたものなので、1,888,000円です。復興特別法人税の額は課税標準法人税額の 10% なので、188,800円 (1,888,000 × 0.1 = 188,800) となります。

群馬県

  • 県民税
    • 均等割、ぐんま緑の県民税
      均等割 20,000円 にぐんま緑の県民税 1,400円 を足したものを均等割として納付します。事業を営んだ月数が12ヶ月に満たない場合は、月割にします。ここでの例では9ヶ月ですので、均等割の額は 16,000円 (21,400 × 9/12 = 16,050 で、100円未満を切り捨てたもの) となります。
    • 法人税割
      法人税額は 1,888,300円 ですので、法人税割の課税標準は1000円未満を切り捨てるので 1,888,000円 となります。課税標準の 5% が法人税割額になりますので、94,400円 (1,888,000 × 0.05 = 94,400 で、100円未満を切り捨てたもの) となります。
  • 事業税
    所得金額は、損益計算書の税引前当期純利益なので、 9,876,543円 です。税率は、所得のうち年400万円以下の金額に対してが 2.7%、所得のうち年400万円を超え800万円以下の金額に対してが 4%、所得のうち年800万円を超える金額に対してが 5.3% ですので、事業税額は以下の式で求められます。

    4,000,000 × 0.027 = 108,000
    4,000,000 × 0.040 = 160,000
    9,876,543 – 8,000,000 = 1,876,000 (1000円未満切り捨て)
    1,876,000 × 0.053 = 99,400 (100円未満切り捨て)
    108,000 + 160,000 + 99,400 = 367,400

    よって、事業税額は 367,400円 となります。

  • 地方法人特別税
    地方法人特別税は、事業税の税額が課税標準となります。事業税の 81% が法人事業税の税額になりますので、地方法人特別税の税額は 297,200円 (事業税額の 367,400円の1000円未満を切り捨てて、367,000 × 0.81 = 297,270 で、100円未満を切り捨てたもの) となります。

伊勢崎市

  • 法人市民税
    • 均等割
      均等割の税額は 60,000円 ( 法人市民税均等割税率表 ) です。ただし、ここでの例のように事業を営んだ月数が12ヶ月に満たない場合は月割となるので、 45,000円 (60,000 × 9/12 = 45,000 で、100円未満を切り捨てたもの) となります。
    • 法人税割
      法人税額は 1,888,300円 ですので、法人税割の課税標準は1000円未満を切り捨てるので 1,888,000円 となります。課税標準の 14.7% が法人税割額になりますので、277,500円 (1,888,000 × 0.147 = 277,536 で、100円未満を切り捨てたもの) となります。

ちなみに、すべての税額の合計したものを、確定申告の対象の期(前期)に「納税充当金」として計上するのが一般的なようです。